第5回 寺子屋小山台 「ビール業界について」2015年12月12日(土)13:30~17:00
今回の講師は、寺子屋初登場のアサヒビール常務取締役塩澤賢一氏。
「酒類業界を取り巻く環境変化と今後の課題について」というタイトルでご講演いただきました。
寺子屋も毎期同じ講師の方では卒業生も興味を持っていただけないかと思い、毎期新しい講座を取り入れるようにしていますが、その甲斐あって今回は11名の卒業生の方にご参加いただきました。ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。
講義の内容も、アサヒビールが直面している課題を中心にお話しいただきしたが、大変興味深いものでした。日本国内では4大メーカーが主流ですが、世界ビール会社ランキングでは、キリンが7位、アサヒビールが10位という位置づけだそうです。さらに「ビールブランド」でいけば、日本勢ではトップの「スーパードライ」が世界では13位とのことです。世界シェアトップのアンバイザー・ブッシュ・インベブ(バドワイザーなどを展開)と2位のSABミラー(ミラーを展開)が合併し、圧倒的なシェア(計27.5%、次が9.1%)を占めるようになる中で、アサヒビールはブランドシェアではまだ勝負する余地があると考えているとのことでした。
M&Aによる事業領域の拡大、酒税変更、消費税引き上げに対する対応、若年人口減、消費行動の変化などに対する課題等、企業が環境変化にどう対応していくのかという観点からのお話は、個人的には大変参考になりました。この手の話に興味を持つ方には面白かったと思います。
ディスカッションは、塩澤氏より事前に消費者に直接聞きたいというテーマを6つ挙げていただき、それを議論していただきました。6つのテーマはそれぞれ、
① プレミアムビールとクラフトビールについて
② 酒類業界の自主規制について
③ 飲酒年齢の引き下げ(18歳)について
④ 酒税改正について
⑤ 機能性表示食品とビール
⑥ アサヒビールがオリンピックゴールドスポンサーになったことに対する期待
でしたが、卒業生・受講生が交じり合ってのディスカッションとなりました。
ディスカッションでは、塩澤様よりサンプルとして新発売の「クラフトマンシップビール」を差し入れていただき、飲みながらの討論となったためか、大変活気あるものとなりました。
懇親会のビールももちろん、「スーパードライ」でした。塩澤様にはそのあとの2次会までご参加いただき、熱い夜を過ごしていただきました。
次回は、第1期から恒例の「中国から見た日本」です。ますます緊迫感を増す日中関係ですが、今回はどんなお話を伺えるのか、今から楽しみです。朱建栄先生は毎回違う内容をお話されます。卒業生のみなさまも是非お出で下さい。
記:平出
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